ラジオ日本

宮内庁が新たに「広報室」を設置したことが発表されました。会社組織においては普通のことかもしれないが、そのトッフには警察庁の藤原麻衣子初代経済安全保障室長が就任したことに、霞が関は驚きを隠せません。安倍晋三内閣以降、重要政策とされてきた 「経済安全保障」の分野で、

リーダーとしてスパイ行為を含め、情報・技術・人員・物品の出入国を監視してきた藤原氏が、 宮内庁に異動したためです。 そのため、 宮内庁においては警察官僚が
目立つようになりました。 また、 半年前には元警視総監の吉田尚正氏が「御用掛」として、鈴木敏夫・警察庁長官官房参事官が「総務課長」として就任し、

秋篠宮家に焦点を当てた「秋篠宮家シフト」 が始まりました。 そのため、藤原広報室長の登場は、さらなる警察官僚の影響力の強化を示すものとなりました
更に、今年2月には皇宮警察本部の不祥事が相次いで発覚し、綱紀粛正が急がれている中で、 小林仁捜査第1課長が異例の起用となりました

また、皇室の資産管理を担当する管理部長には野村護・大阪府警本部長が復帰し、皇宮警察本部長も警視庁警備部長経験者で、首相官邸においで危機管理や
サイバーセキュリティ対策の中心メンバーだった下田隆文氏に交代するなど、 警察官僚による「宮内庁支配」 が一段と強まっているよです。 国家の運営や
リスク管理を担うテクノラートらが、 「象徴天皇」という制度を維持することが危機的であると感じ始めたことが、この変化の一因であると考えられます。

戦後の日本社会は、「昭和」、 「平成」、 そして 「令和」 へと代替わりする過程で国民の「皇室離れ」 が進んでいます。 かつてあった皇室に対する 「リスヘクト」 は
失われ、無関心や無視が増えました。 このような流れの中で、「象徴」や「権威」といった概念の解体が現実的な問題となっています。 そして、政権と社会の統合を担う
「権威」とされる天皇家との間で、極秘事項とされていた「天皇の生前退位」 問題が、2016年に唐突に報道されました。 擁護派も登場して、

「天皇にも人権がある」という主張がされたことで、政権は予期せぬ「非常事態」 に直面しました – 法律に違反する 「天皇譲位」 の強行は、象徴天皇制度に
大きな動揺を引き起こすことが予想され、政治的には 「体制内クーデター」 と映ることもあったでしょう。 経済の停滞によって日本が 「衰退国家」に転落した
「失われた30年」に対抗し、 「強い日本を取り戻す」 と国家の 「復権」を掲げる安倍内閣にとって、象徴天皇制度の根幹を揺るがす問題は、国家統治のための重要な
装置の一つでもありました。 そのため、状況に対して 「緊急避難」的に上から秩序を供給するために、 元警視総監の西村泰彦が内閣危機管理監として
宮内庁ナンバー2・次長に任命され、事態のソフトランディングを図ったと されますが、これも十分に予測されていたことでした。 その後、西村氏が
宮内庁長官に就任し、皇室再構築が進められたものの、令和皇室は未だに方向性を模索する中にある。戦後憲法に明記された象徴天皇制度の限界は、
歴史的な転換期である天皇3代の時期に初めて明確になったとも言える。これまで 「開かれた皇室」が強調され、国民との距離を縮めるための努力が行われてきたが、
その幻想は制度上の困難を隠蔽するものでしかなかった可能性もある「美智子さまフィーバー」や「ご成婚フィーバー」といった社会現象が起きた一方で、
秋篠宮妃紀子さまの「ギョちゃんブーム」や眞子さま 佳子さまなど女性皇族の「キャラクター」もメディアで取り上げられた。
しかしこうした「開かれた皇室」の演出は、制度としての象徴天皇への国民の 理解を深めるどころか、むしろ「タブー視」を呼び込んでしまった面もある。
たとえば、平成天皇の「慰霊の旅」は象徴天皇のありようを示すものとされたが、これも昭和天皇の戦争責任を避けるために行われたものであり、
今後の天皇のあり方を示すものではなかった。しかしこうした点については、多くの人が気づきを欠いていたと言える。 秋篠宮さまが皇室の情報発信について
「正確にタイムリーに」とした上で、海外の王室のように「皇室のうち誰かが 個人のアカウントで発信する可能性も」 と、 踏み込んだ発言をしたことから、
宮内庁側が「広報室」の設置を検討しました。 宮内庁総務課にある「報道室」とは別に、広報室は自らの情報発信やソーシャルメディアへの対応を
担当することになります。ただ、当初は宮内庁も広報室の設置に慎重だったとみられます。 眞子さまの結婚問題をめぐる騒動から、ネット上で誹謗中傷が乱舞し
広報室はバッシング報道等への反論のツール的意味合いが中心になると思われますが、その効果には疑問が残ります。また、皇室スキャンダルの余震が収まらず、
次女佳子さまが引っ越し問題で拒否感を示したり、 愛子さまの結婚問題も早くもかしましくなっています。 そんな中、皇室の情報発信の問題には
まだまだカタがつく見込みは薄いようです。 英国王室のスキャンダルを見るまでもなく、世界中の歴史において、センセーショナルな出来事やスキャンダラスな事件が
含まれた 「皇室」 に関する話題は、 メディア社会にとっては、一つの「サブカルチャー」 と言えるかもしれません。 そのため、 ネット社会における